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2017.08.30 2017年 創立記念式典

2017年7月3日(月) 第61回 創立記念式典が執り行われました。

式典にあたり、鞠子社長から挨拶の御言葉をいただきました。

皆さん、ご安全に。

 本日61回目の創立記念日を迎える事が出来ました。今、表彰させていただきました永年勤続表彰の皆さん、安全衛生表彰の皆さん、その他の受賞された皆様も本当におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
 60周年を過ぎて61年目ということで、人間で言えば60年、還暦という年を過ぎて最初の年ということになります。還暦は、甲・乙・丙・丁と十二支をかけ合わせて、60年で一周してまた元に戻るということで、そういう意味では、弊社にとっては今年がまた一に戻る、最初に戻るという年になっているわけです。
 新たなスタートに立ったということで、自身は、これからは過去の60年間の業績に対する自負を持ちながら、新しい姿を追い求めて行くという自己変換をする年だと認識しています。年一回の創立記念日ということですが、一言皆様にご挨拶申し上げます。少し厳しい内容もあるかもしれませんが、どうか、よく聞いていただきたいと思います。
 
 岸和田製鋼という会社を取り巻く環境は厳しくなってきています。大きく変化してきているということです。今までの経験が通用しない、昨日と同じ明日はないような状況にあるのだと私自身は認識しています。我々は鉄スクラップを使って、あるいはエネルギーを使って、皆さんの貴重な人間という労力を使いながら、鉄筋・棒鋼を作っているわけですが、色々な意味で、コスト面・環境面も含めて大きく変化しています。その変化に追随できない、あるいは、ついていけないメーカー、会社は、先行き、ずっと存続できる保証はないと私自身は認識しています。そしてその認識の度合いを非常に強めています。過去、何年かの間は良かったのですが、昨年度は環境が大きく変化しつつある年だったと思います。弊社も例外ではなく、これまではなんとか黒字を保っていましたが、去年の12月から今年の直近の6月までは残念ながら月次赤字を計上しているような状況です。ひとえに鉄スクラップの大きな変動、上昇に製品価格の上昇がついていっていないという現状であり、それが赤字の大きな要因だと思います。
 しかし、私自身が非常に危惧しているのは量のことです。弊社の生産量イコール販売量ですが、これが非常に不安定で、国内だけでいうと一昨年度は年間40万5000トン、昨年度は41万8000トンで、なんとか40万トン割れは回避できたという状況です。ただ40万5000トンから41万8000トンというと、年間で1万3000トン、月1000トン、率にすると3%程度で、少し持ち直しただけで、底這っているという状況だと思います。収益的には先ほども言いましたように去年12月から赤字で進んで、何とかトータル年間での赤字は避けることが出来ましたが、基本的には、去年は、我々は「ただ働き」、利益はほぼゼロという状況でした。また、弊社だけではなく他社も同じような状況でした。同業他社も同じような状況ですので、これから大きく需要が回復する事は期待できません。少子化も進んできております。われわれ鉄筋の需要が大きく振れるということは考えにくい。遠い将来は別にして、当面はそういう状況が続くと思います。その中で、同業他社は、関西では今や事実上3社になってしまったのです。私が知っている時から、8社が3社になったわけですが、それでもまだ、減産しながら、おたがい成り立っているという状況で、さらにそういう状態の中でシェア争いがついてまわっています。あまり表に出したくはないのですが、おそらく、これからしばらくは、シェア争いが激化するような方向にいくのではないかと私自身は危惧しています。
 この中で、岸和田製鋼はいったいどうしていくのか、いかに生きて行くか、存続し続けて行くかということです。みなさんご承知の通り、Dの41までのサイズ拡大については、生産の皆様には、製鋼から圧延にかけて非常に手間がかかっていると思います。10、13、16ぐらいまでで済んでいたらいいのがサイズも増えて種類も増えて面倒くさいと思っていることでしょう。しかしながら、翻って、現実を見て、数字を見て感じていただきたいのですが、昨年度の41万8000トンのうち、5万5000トンが19アップです。ということは、このベース、太い方が入っていなければ、この会社の生産量は何トンだったのか。せいぜい月3万トンいくかどうかです。41万8000トンから5、6万トンを引けばすぐにわかることですが、36万トンということは月に3万トンです。普通にやれば、我々の今持っている設備、製鋼、圧延の皆様が日々努力していただいて、生産性向上に努めていただいた結果、月6万トンは平気で出来ます。やろうと思えば、人員も4直3交代で居ていただいていますので、いつでも増産すれば出来る体制で、月6万トン軽く出来るわけです。それにもかかわらず月3万トンといいますと、まあ半分遊んでいるということになります。そういう状況に陥っていったのが、何とかまだ3万5、6000トンの生産が出来ているということです。もしも何もしていなければ月3万トンになっていたということです。これは証左であり、示していることは自明です。我々は努力しなければいけない。皆さんと一緒に努力してきたからこそ、何とかまだ40万トン以上の生産が出来ている。こういうことになります。
 今後なにもしなければ、どうなっていくかわかりません。量が減る、シェア争いが激化する、そのような中でどうしていけば良いのか、ということになると思います。ベース参入のことは、一つの例であり、過去にないことが環境面で起こっているということです。需要環境の変化、その中でどうしていけばよいのか、本当に過去にとらわれることなく、色々なことにチャレンジしていただきたい。過去は過去、今までの常識は通用しないと疑っていただいて、どうすればよいのか、自分で考え、色々な意見を出し合い、話し合い、討論し合い、協議し合い、会社をどうしていけばよいのか真剣に考えていただきたい。そうすることによって、はじめて前向きな変化、その先に変革が起こってくるわけです。新しい設備、AI、I o T、色々なことが世間で言われています。そういうことが一体何なのか、まず勉強していただいて、自分たちの仕事に取り入れられることが出来るのか出来ないのか、そういうことを考えていただいて、取り組んでいただきたい。仕事を地道にやっていただいている。もちろんこれは大事なことなのです。さらにその上に、何か変えることが出来ないかということを考えていただきたいということです。
 一例を言いますと、「品質」。我々は技術的に他社に品質で負けたら終わりです。
では品質とはいったい何なのか、我々が造っている製品の品質そのものだけではないのです。受注活動から、受注したものを製鋼・圧延が造って、倉庫に運んで、そこから注文通りにトラックに載せて、お客様のところまで届ける。ここまでが我々がする仕事なのです。受注から客先へ届けるまで、そこまでの「品質」を問われているわけです。受注の仕方から輸送の仕方まで、すべて品質につながっていくわけです。品質イコール「岸和田製鋼という会社はどういう会社なのか」という「評判」というか、そういうことにつながっていくわけです。これに対してどうしてやっていけばよいのか、よりよくしていけばよいのか、そのためにすべての分野で改善・改革ができる、そういうことです。
 
 私は日頃から、先ほども言いましたようにDの41までの設備も整いましたし、これ以上大きなことはすることはない、と申し上げてきております。そして、「これからは人に投資する」ということを言い続けています。3年ぐらい前から言い始めたのですが、ご承知のとおり、今年に入って、部長以上、幹部の皆さんの研修をやりました。そして先月6月から次世代の幹部候補となっていただくような方の研修が始まっております。田中先生にお願いしているわけですが、これもその一環であります。
 さらに、アンケートを皆さん受けていただいたと思いますが、これから働き方改革にも取り組みます。色々なことで、この会社は外からどう見えているのか、今、どういう見方をされるのか、見えているのかということを、今月末ぐらいまでにはご報告いただくことになっています。
 また、色々な心のケアからすべての体のケアまでの色々な諸先生を招いて講演ならびにご指導を賜る様なことも、どしどしやっていくつもりです。その中で皆さんは主旨をよくご理解いただいて、先ほども言いましたように、受け身ではなく、能動的に変化、変革をしていくような努力をしていただきたい。そういうことに果敢に挑戦していくことが皆さん個人個人のためにもなりますし、ひいてはその集まりである岸和田製鋼、岸和田製鋼グループという組織のためになるわけです。そして、それが、われわれ全員の幸せにつながっていくというように私自身確信しています。

 最後ですが今年12月、旧協和工業に確保していただいているところに新社屋が完成する予定です。岸和田製鋼始まって以来、生産本部、厚生、総務、本社機能が、一緒の場所で勤務したことはありません。昭和42年にここへきて、今年で満50年になります。一緒の場所で仕事をしたことがない、はじめて一緒の事務所内で仕事をするということになります。このようにそれぞれ部、課の縦割りを是正して、組織の垣根を取り払い、コミュニケーションをよくすることが、まず最初に私の頭にあったことですが、目的はそれだけではありません。一ヶ所に事務所機能を集めることによって、知恵とマンパワーを一つのところに集約して色々なことを考え、推進していく機能になる、たしかになるということで非常に私自身、期待しておりますし楽しみにしております。こういう形で社内の環境面は変わっていきますし、皆さんもそれぞれの職場で、これまでのことにとらわれないで、新しいこと、違うことに挑戦していただきたい、そういう年になってもらいたいという強い願いがあります。先ほども言いましたように、この会社61年目になります。新しく1回ぐるっと回って60年。そして新しくまたスタート地点に立ったと、そういう認識で私自身おりますし、その中で新しくまたこの岸和田製鋼グループを作っていくのだという意識を前面に押し立てて参りたいと思います。皆さんよろしくお願いします。

 これから暑くなります。蒸し暑くなります。皆さん、くれぐれも健康に留意して、皆様とご家族のご健勝を祈念致しまして、私の創立記念日に当たっての挨拶とさせていただきます。

ご安全に。

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